ポケモン世界王者の著書で「書く」「独創的に考える」ことの強さを知る。「勝ち方はポケモンが教えてくれた」(ビエラ氏著)書評

あらゆる業種のプロを含め、世の中の何かが「強い人」「上手い人」で、強さや上手さの理由をきちんと説明できる人は意外と少ないです。なぜかといえば、ほとんどの人の中ではノウハウがきちんと言語化・体系化されていなかったり、天性のものに無自覚なまま支えられていたりするからでしょう。

そうした人が本を書くとき、「強さ」の理由をきちんと文章としてまとめられるかどうかは、編集者と著者の力量の掛け算となります。その点、本書「勝ち方はポケモンが教えてくれた」は、けっこうな高いレベルでそれが行われていると感じました。

本書はポケモン対戦の世界大会「WCS2015」のチャンピオンであるビエラさんの著書です。以前には大学のインタビューを紹介したことがありました。発売日に買って読んでいたのだけど、長く書評を書きそびれていました。

勝ち方はポケモンが教えてくれた (三才ムックvol.880)

ポケモン対戦の経験がない人には、本書の内容の半分以上は理解不能でしょう。ですが残りの部分には、何らかの競技で頂点を極めるための、普遍的な考え方や心得が書かれています。

記録を取る、とにかくノートに書く。自分で考える、独創的なアイデアを考え出し、十分に納得できるまで考え抜く。高いレベルの場を求め刺激を得、仲間(ライバル)と切磋琢磨する。ポケモン対戦に限らずそうですよねーと思えることが書かれていて、世界チャンピオンの言葉ということで強い説得力がある。本書に現れている筆力も、とにかく考え抜きノートに書き出すことの繰り返しで鍛えられたのではないかと感じました。

居間に置いておいたら息子も食いついて読んでいましたが、何かを学び取ってくれるといいんだけど…と簡単に行けば苦労しませんね。

三才ブックスのポケモン本は以前に「真・バトル奥義新書 勝てるポケモントレーナーに訊く」を読んだことがありました。電子書籍を購入する手順を調べていたらちょうど安売りになっていたのを見付けて買っただけという、適当な動機だったんですが。

ポケモンを始めたばかりの頃に読んで、なるほどポケモン対戦とは意外に高度な駆け引きと数学のゲームなのだと驚き、対戦に興味を持つきっかけの1つになりました。内容は今となってはかなり古いですが、こちらもおもしろいです。

このサイトの管理人

小林 祐一郎@heartlogic
息子と一緒に始めた「ブラック2・ホワイト2」で初めてポケモンに触れる。対戦を少々嗜み、好きなポケモンはコジョンド。つらい思い出の多い技は「とびひざげり」。休日はポケモンセンター周辺によく出没します。

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