ポケモンGOは「ライフツール」。コンセプトにかなり突っ込んだインタビュー

サンムーン、そしてポケモンGOの最新情報も発表されるというE3を前に、4Gamer.netでポケモンGOに関するインタビューが掲載になっていました。

インタビューイーはNiantic CEOのジョン・ハンケ氏と、(株)ポケモンの宇都宮崇人氏。たいへんに前向きな内容となっています。

「Pokémon GO」は“ポケモンが世の中にいる”を実現するライフツール。ジョン・ハンケ氏と宇都宮氏が語る新しいポケモンのカタチ – 4Gamer.net

せっかくなので、個人ブログらしく穿った見方をしていきましょう。

「今後のブラッシュアップに期待してほしい」とハンケ氏のコメント

現状ポケモンGOの具体的な情報はフィールドテスターから出てくることはありませんが、何となく耳に入ってくる話は「やることがない」的な、ゲーム性の低さ、遊べる要素の少なさをネガティブに捉えたものが多い印象があります。

このインタビューでは「今後のブラッシュアップに期待してほしい」(ハンケ氏)、「シンプルさを活かしながら,みなさんにいかに長く遊んでもらうかは,これからの課題かもしれません。」「みなさんは100%のものを期待するかもしれません。けれど,僕たちはみなさんと一緒にこの『Pokémon GO』を育て上げていきたいと心から思っています。」(宇都宮氏)など、何となく聞こえる噂を否定しないコメントが、あちこちに散らされています。

そのうえで、前向きに長い目で見てね的な雰囲気でまとめられています。Ingressだって最初の要素は少なく、徐々に増えていって今があるわけですし、単純に言って、機能が少ないこと自体は大きな問題ではないと思いますね。

ゲーム性よりも「ライフツール」という位置づけを強調

インタビュー中、宇都宮氏が「ライフツール」という言葉を使います。これがポケモンGOのコンセプトを表すキーワードとなりそうです。

ちなみに「ライフツール」で検索するとこういうサバイバルツール系が出てきますが、ここでの意味合いとしては「生活に密着した、毎日を少し豊かにしてくれるもの」といった感じでしょうね。
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「子供と一緒にフィールドテストに参加してみて面白いと感じたのは,『Pokémon GO』がゲームとしてではなく生活の一部,ライフツールとして寄り添ってくれることです。」といった宇都宮氏のコメントがあります。

また「個人的には,より戦略性やトレードオフの要素がほしいと感じていて」とのコメントもあり、あえて悪く言えば、現時点でのポケモンGOはやはりゲーム性に乏しいということなんでしょう。

しかし、必ずしも濃い味付けがいいとは限りません。ARにより現実世界でポケモンと触れ合えることは、それだけでポケモンファンにとって大きな喜びとなるでしょう。薄味の方が長く遊べる、ということもあるでしょうし。

最初から競い合う要素が強く、Ingressを始めてみたらたまたま近くに敵対勢力のガチ勢がいて付け回され、怖い思いをした……なんてことになるよりは、ゆる~くポケモンとの触れ合いを楽しめたほうがいいです。

インタビュー中では「Pokémon GO Plus(任天堂が開発中の腕につけるデバイス)が反応していない間はほかのことをして遊んでいられる」とか「Pokémon GO Plusを付けていればランニング中でもスマホを見ずに楽しめる」といった発言もあり、ポータル過密の都市部では「スマホ歩き」になりがちなIngressからの改善点かも? と感じられます。

問題は「ライフツール」的な位置づけで毎日楽しめる要素って何だろう? というところかもしれませんが、そこはいろいろと答えはありそうに思えます。毎日IDくじを引くとかね。

コミュニティに流動性と上品なプレイを推奨するシステムがほしい

Ingressの難しいところに、コミュニティの流動性のなさと、「可処分時間が多く粘着気質な人ほど強い」という身も蓋もない法則によりさっぱりした性格の人ほど早期にプレイから遠ざかる傾向があると思っているのですが、このあたり、ポケモンGOではどうにかならないものでしょうか? 誰に言ってるんだ。

Ingressは最初に決めたResistance/Enlightenedの陣営を基本的には変えられません。で、やることは無限の潰し合いです。それゆえなのか何なのか、敵対陣営のプレイヤーに遊びを超えた嫌悪感情を持っている人がわりといるんですよね。

私自身の経験でも、顔が見えないときは「毎日やってくる執拗な攻撃者」という印象が強かった敵対陣営の人が会ってみると「単にマメで毎日定期的に遊んでるおじさん」で、なかなか恐ろしいゲームだなIngressって、と思ったことがありました。

ポケモンGOも3色の陣営に属してポケモンジムを取ったり取られたりするシステムがあるようですが、陣営にある程度の流動性をつけるとか、バトルを互いのリスペクトに基づく「試合」的な位置づけにするとか、競争関係にある陣営間で何かしら前向きなコミュニケーションを取れる要素を設けるとか、相手へのリスペクトを育て、視野の狭いプレイヤーが生まれにくいシステムになっててほしいですね。

このあたり、ハンケさんのコメントはいつもIngressの現状を肯定的に捉えたものばっかりで、よくわかんないなーという印象なんですが、しかし、ゲームに「何がなんでも勝ちたいぜ」というプレイヤーが現れるのは自然の摂理でありポジティブな「協力の仕掛け」に必ずついて回る副作用だと言えるかもしれないし、難しいところなのかなあ。

このサイトの管理人

小林 祐一郎@heartlogic
息子と一緒に始めた「ブラック2・ホワイト2」で初めてポケモンに触れる。対戦を少々嗜み、好きなポケモンはコジョンド。つらい思い出の多い技は「とびひざげり」。休日はポケモンセンター周辺によく出没します。

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