ポケモンGOの熱狂、受容、諦観。何もかもが予想と違った最初の週末

Pokémon GOが2016年7月22日(金)に配信を開始し、どうやら最悪の事故を起こしてしまうことなく(それ以外はいろいろ起きたようですが)終わろうとしています。

正直なところあらゆることが期待や予想と違って、かなり戸惑っていますが、見たこと、感じたことを書いておきたいと思います。

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道路を埋める人々は、昭和風にいえば「ポケモン族」?

22日の夕方、新宿での用事を終えて駅に向かう途中、誰もがみんなPokémon GOをしているのには本当に驚きました。私がアプリを立ち上げようとしても立ち上がらない。路肩に立ち止まっている誰もがPokémon GOの画面です。急ぎ足で歩いている人たちはかろうじてスマホを見ていないか、メールか何かを見ているか…。

道路をこれだけ占拠している集団に、何となく私の脳の昭和の部分が「ポケモン族だ」とつぶやき、別の花沢健吾の部分が「アイアムアヒーローのような世界だ」と感想を漏らしました。周囲の全員が何か1つの目的に向かって動いているが、自分だけはそれが何なのかわからないという感じ。

わが家の近くに「おばあちゃんの原宿」こと巣鴨地蔵通り商店街があるんですが、地蔵通りでも大勢がスマホを持ってウロウロとポケモンを狩り、ポケストップにルアーモジュールを刺して周辺に群がっている様は、異世界に迷い込んだような感じでした。

そして、夕方から夜にかけてすれ違うおじさんおばさん、老人、小さい子連れのママ友風の人たちなど、あらゆる人たちからすれ違いざまに聞こえてくる言葉が「ポケモン」「インストール」「ピカチュウ」「スマホで」などPokémon GO関係。これが社会現象化するということなのか…。

街にPokémon GOをやる人がちらほら現れて、出会ったら「Pokémon GOですか?」みたいな会話になったりする感じかなあと思ったのですが、Ingressのように。まさか「誰も彼もがPokémon GOやってる」「無関心な人を探す方が難しい」という感じになるとは。

深夜に近くの小さな公園に行ってみたら、1時過ぎというのにポケストップにルアーモジュールを刺し、遊具やらベンチから周りの道路やらに数十人が群がっていました。配信初日、かつ金曜の夜ということで、まあそんなところだったのかなあ。警察のパトロールもかなり強化されていた印象を受けます。

見た範囲では大きなトラブルはありませんでしたが、スマホを持った片手運転の自転車は山ほど見かけました。

ちょっと意外な感じの好意的な受容

週末は家族で出かけて息子にPokémon GOを遊ばせてみました。安全に遊ぶために必要な方法や心得がだいぶわかってきたので、別記事としてまとめたいと思いますが、ポイントは以下。

・ヘッドホンをして音とバイブに注意する(Pokémon GO Plusが出たらもっと楽だと信じたい)
・ポケモンは逃げない。エンカウント状態にしてからゆっくりボールを投げれば大丈夫

24日に近所の商店街にあるポケストップでアイテムを取っていたら、不意に目の前の店の親父さん(推定70歳前後)が出てきて「このへん一杯いるよ」と。どうやら店の前に人々がよくたむろしている(ルアーモジュールを入れているんでしょう)ことは知ってて、特に悪く思っているわけではない風でした。

Pokémon GOを遊ぶ人がついでに買っていくようなものを売ってるわけでもないんだけど、「スマホ歩きゲームだけしからん」みたいな感じの認識になっても不思議でない気もするんだけど、この店の親父さんに限らず、社会の多くの人やメディアが、予想よりもけっこうPokémon GOに好意的なように感じます。

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NHKでこんな感じ。
NHK NEWS WEB ニュース特設 ポケモンGO 日本では

いろんな問題は起こるし、大きな寺社仏閣などが公式に「OKです」とはさすがに言いがたい。けど、それでも世界でも有数のコンテンツであるポケモンと新しい技術を組み合わせた遊びを受容していこうじゃないかと、言い換えれば「Pokémon GOをコケさせたくない」という気持ちの人が多いように感じます。

理由の1つとして、任天堂株の爆上げがあったのかもしれません。また「スマホ歩き」なんて身に覚えがないという人などおらず、こういうものを拒否せず、よりよい使い方を身に付けるのは重要な課題だという意識があるのかもしれません。ここで肝心なのは「スマホ持って自転車」みたいな人々にそういう意識が芽生えるのか? というところですが。

先述したようなすれ違う人たちの話のトーンも、どれも好意的で前向きな関心を持っている印象が強いです。娘さん(成人)と両親といった趣の3人がそろって犬の散歩をしながら、娘さんがポケモンを捕まえてみんなで見て何か話している、といった光景も目にしました。

ルアーモジュールで釣り堀化問題

どうやら、レアポケモンを発見しやすい場所として「公園」が重要な拠点になっているようで、著名な公園ごとに、比較的出やすいポケモンが設定されているようです。妻が「上野公園にブーバーが出るらしい」とどこからか聞きつけ、行ってみることになりました。

現状、都市部ではポケスポット密集地帯に誰かが代わる代わるルアーモジュールを突っ込み、周囲に人が群がってひたすらポケモンを捕まえまくる感じになっています。ぶっちゃけ、歩きまわらない。作業感が強い。単調で、私でも小一時間もやっていれば飽きます。

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(上野公園の不忍池・弁天堂周辺からの光景)

もちろん、それがPokémon GOの遊び方のすべてではありません。あちこち歩きまわってポケモンを探すこともできますし、それも楽しいです。ただ、時間あたりの稼ぎ効率やレアポケモンとの遭遇率を考えると「ルアーモジュール突っ込んだ前で(なんなら、おこうも使ったうえで)ひたすら待つ」のが現状では圧倒的に正しいようです。

先月のE3で行われたPokémon GO開発者Q&Aの中で、(株)ポケモンの石原さんが、細部を忘れましたが「例えば親子で公園に行って別の遊びをしていて、Pokémon GO Plusに反応があったら捕まえに行くような遊び方もある」といった趣旨の発言をされていました。それを実現するのが公園のポケモン配置なのでしょう。

ただ、現状ではプレイヤーが多すぎて少々バランスを欠いているということなんでしょう。ルアーモジュールは30分間有効なので、30分間ほど休憩がてらポケモン狩り、といった感じは楽しいかもしれませんが、次々と誰かが突っ込んで永遠に途切れないルアーモジュールでは、ポケモン狩り過剰になってしまいます。

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上野公園では、付近で屋台を出している人たちが何も買いもしないのに長時間周りに居座っている連中に腹を立てたり何か言おうとしたりする風でもなく、何となくすっかり諦めた感じだったのが印象的でした。まあ、ポケモンに限らず妙な客には慣れているのかもしれませんが。

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タイプ相性難しい問題

Pokémon GOのジムバトルはまだほとんど手を出していませんが、どうやら本家ポケモンの対戦と同様のタイプ相性があるようです。

タイプ相性はかなり複雑で、ポケモン本編ではストーリー中にちょいちょい解説を入れたり特定タイプを使うジムリーダーとバトルしたりしながら覚えられるようにしています。

ですがPokémon GOでは解説をする気などないようで、すでに知っている人か、いちいち調べて覚える根性のある人でないと、「ジムバトルよくわからん」で多くの人がやらずに投げられてしまいそうに思います。

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ポケモン タイプ相性表とタイプ別特徴の考察

もっとも、タイプ相性がだいたいわかっていても操作が難しい(避け操作の感覚がさっぱりわからない)&強すぎるプレイヤーがいる(噂によると海外の位置情報偽装プレイヤー)&その場所に長期居座りになることから、ジムバトルは手を出しにくいと感じています。

「Ingressの方がおもしろい」問題

Google+でフォローを続けているIngress勢からは「Ingressの方がおもしろい」という声がチラホラと。そらそうよ。あなたはこれまでIngressがおもしろくて続けてきたんだろうし、新作だからといって同じ方向性とも限らないわけで。というか、明らかに違うわけで。

家族みんなで遊べるという点だけで、私にとっては「Pokémon GOの方がおもしろい」のですが、Pokémon GOがIngressの面白さを代替するものでないことは、やってみてよくわかりました。

ポケモンガチ勢の闇問題

まだあまり確定的な情報はないようで、たいして追っていませんが、Pokémon GOのポケモンにも「個体値」があるとか、「厳選」しようとかいう話がSNSでチラホラ見られます。

ポケモン対戦からPokémon GOに入ったガチ勢の闇は深い(別に深刻な問題ではなく苦笑するところ)と感じました。

このサイトの管理人

小林 祐一郎@heartlogic
息子と一緒に始めた「ブラック2・ホワイト2」で初めてポケモンに触れる。対戦を少々嗜み、好きなポケモンはコジョンド。つらい思い出の多い技は「とびひざげり」。休日はポケモンセンター周辺によく出没します。

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