【初心者向け】リザードン vs. ルカリオで覚えるポケモン対戦の基本

ポケモンの対戦はどのように進むのか、実際の対戦の場面から、流れと考え方のポイントを解説します。ここではシングルバトルでリザードンとルカリオが1対1で向き合っている場面を想定してみましょう。この1対1の戦いを制すのは、どちらでしょうか?

まず、お互いの能力値や技、アイテムを見てみましょう。このような設定とします。

種族 リザードン
ルカリオ
性格 おくびょう
(攻撃↓ 素早さ↑)
ようき
(特攻↓ 素早さ↑)
アイテム リザードナイトY ルカリオナイト
かえんほうしゃ
ソーラービーム
エアスラッシュ
きあいだま
インファイト
しんそく
がんせきふうじ
まもる
HP 154 146
攻撃 93(111) 162(197)
防御 98 90(108)
特攻 161(211) 121(144)
特防 105(135) 90(90)
素早さ 167 156(180)

※カッコ内はメガシンカ時に変化する能力値

リザードンは基礎ポイントをCS全振りのH4振り(特攻と素早さに最大の252値振り、あと残り4ポイントをHPに振った状態。厳密にはあと2ポイント余りますが、2ポイントをどこに振っても能力値は変化しません)。ルカリオの基礎ポイントはAS全振りのH4振り(同様に、攻撃と素早さに最大値振った状態)です。

▼「基礎ポイント」「振り」って何よ? という方はこちらの解説をお読みください。
能力値(種族値、個体値、基礎ポイント)の仕組み

アイテムはどちらもメガストーン。技は、リザードンは4タイプの攻撃技を覚えた攻撃的な構成。ルカリオは「まもる」を覚えていることが特徴です。

(1)ポケモンのタイプ相性を考える

まず、お互いのタイプ相性を考えます。リザードンは「炎・飛行」、ルカリオは「格闘・鋼」です。それぞれのタイプの耐性を見てみましょう。

種族 リザードン ルカリオ
ノーマル ×1 ×0.5
×0.5 ×2
×2 ×1
電気 ×2 ×1
×0.25 ×0.5
×1 ×0.5
格闘 ×0.5 ×2
×1 無効
地面 無効 ×2
飛行 ×1 ×1
エスパー ×1 ×1
×0.25 ×0.25
×4 ×0.25
ゴースト ×1 ×1
ドラゴン ×1 ×0.5
×1 ×0.5
×0.5 ×0.5
フェアリー ×0.5 ×1

どちらも効果が抜群(2倍)になってしまう苦手タイプは3種ですが、リザードンは岩が4倍のダメージになってしまうことに注意が必要です。両者とも効果を半減ないし1/4、または無効にできるタイプが多く、なかなか優秀な耐性を持ったタイプだと言っていいでしょう。ただ、HP、防御、特防の能力値はどちらも特別高いわけではなく、総合的な耐久力としてはさほど高くありません。

お互いの相性を見ましょう。リザードンの「かえんほうしゃ」(命中100、ダメージ90)はルカリオに2倍のダメージを与えられます。メガリザードンYでは特性「ひでり」により「ひざしがつよい」状態にして炎技の威力を強化(1.5倍)できるため、さらに強力です。飛行技も等倍(×1)で悪くありません。一方、ルカリオの格闘技、鋼技はどちらもリザードンに半減(×0.5)されてしまいます。こう見ると、リザードンが圧倒的に有利です。

技の選択でタイプ相性をひっくり返す

しかし、上記の技をもう一度確認してみてください。ルカリオは岩技である「がんせきふうじ」(命中95、ダメージ60)を持っています。岩技はリザードンに4倍のダメージを与えられるので、かなり高い確率で1発で倒すことができます。メガシンカしても、メガリザードンYだと防御は上がりません。

つまり、リザードンが先に攻撃できればリザードンの勝ち、ルカリオが先に攻撃できればルカリオの勝ちとなる可能性が濃厚です。なお、がんせきふうじは命中が100でないため、はずれる可能性があります。

(2)両者の「素早さ」を強く意識する

ポケモン対戦はターン制で、特殊な条件下を除いて、必ず素早さの高い順に行動が行われます(同値の場合はランダムで先手が決定します)。これは対戦の鉄則であり、素早さが高く耐久が低いポケモン同士の場合は先手必勝となるので、素早さを意識することは非常に重要です。

ここでは、リザードンの素早さが167、ルカリオの素早さが156なので、必ずリザードンが先に行動できます。リザードンは素早さ種族値100、ルカリオは素早さ種族値95なので、基本的には「ルカリオでリザードンは抜けない」と考えておくのいいでしょう。両者の性格や基礎ポイントの振り方によっては抜ける場合もありますが、根拠もなく「ルカリオの方が速いかも?」と考えてはいけません。

素早さを逆転する方法がある!

ここで、ルカリオがメガシンカすると素早さが180となり、素早さの関係が逆転することに注目してください(メガルカリオの素早さ種族値は112)。メガシンカしたターンの素早さは上がりませんが、ルカリオは「まもる」を覚えているので、1ターン目にメガシンカして「まもる」を使うことで、攻撃を防ぎながら素早さを逆転し、2ターン目では先手を取って攻撃できます。

一方、リザードンの方は素早さを上げる方法がないので、1ターン目に「まもる」をされたらお手上げです。「がんせきふうじ」がはずれない限り、勝機はありません。

(3)相手ポケモンの「型」を読む

このリザードン対ルカリオの対戦は、高い確率でルカリオが勝ちそうです。ですが、それは両方のポケモンの技やアイテムが見えているからこそ言えること。実際の対戦では、相手のポケモンの技やアイテムはわかりません。そのため、あらゆる可能性を考えて行動する必要があります。

実は、ルカリオが岩タイプの技を持っている可能性は高くありません。メガルカリオの特性「てきおうりょく」ではタイプ一致技のダメージが2倍になるため、これを生かせる格闘+鋼技を持ち、あとは攻撃力を上げる「つるぎのまい」や「わるだくみ」、強力な先制技「しんそく」あたりで4つの技を覚えるケースが多く、ルカリオにとって岩技の優先度は決して高くないのです。

「Pokemon Global Link」(PGL)にログインして「レーティングバトル」の「シングル」を見ると、シングルのレーティングバトルに参加しているポケモンがよく覚えている技やアイテムなどの情報が見られるので、参考にしてみましょう。

▼PGLはこちら
Pokémon Global Link

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PGLでは、レーティングバトルのデータをもとに、各ポケモンがどのような技やアイテム、性格、特性で使われているかの統計情報を公開しています。どのような性格、技、アイテム、特性にして、どう戦うかをポケモンの「」と呼びますが、ルカリオは型が豊富なポケモンなので、必ずしもリザードンの前で「メガシンカして岩技」だとは限りません。

では、リザードンは初手から炎技を放っても平気なのでしょうか? 岩タイプの技の所持率が低いということは、リザードンがルカリオに1発で倒される可能性は低いということになり、ある程度強気で攻めてもよさそうです。しかし、先述したように「まもる」をされる可能性もありますし、レアケースですがHP1で攻撃を耐えられるアイテム「きあいのタスキ」を使ったあとで岩技を使われるかもしれません。また、炎技を受けても平気なポケモンに交代される可能性もあります(交代については、あとで詳しく触れます)。

リザードンのデータも見てみましょう。

20151206_07-battle

リザードンの場合、所持アイテムは「リザードナイトX」が54%、「リザードナイトY」が45%ほどのようです。そして、技の中に「りゅうのまい」が22.5%あることに注目してください。「りゅうのまい」は攻撃と素早さを1段階上げる技で、主にメガリザードンXが使います。

もしもルカリオがリザードンの前で初手「まもる」をしたとき、リザードン側がメガリザードンXにメガシンカして「りゅうのまい」をした場合、メガルカリオになっても素早さで上回ることができません。ルカリオの初手「まもる」はけっこうリスキーであることがわかります。

一方で、メガリザードンXの「りゅうのまい」も、さまざまなリスクが考えられます。仮にルカリオがメガシンカして「がんせきふうじ」を使ってきたら、「がんせきふうじ」の追加効果により素早さが1段階下がってしまうので「りゅうのまい」の効果が打ち消され、メガルカリオに素早さが抜かれてしまいます。

これはルカリオにとっても非常にリスキーな選択です。リザードン側の動きによっては1発でやられてしまいますから。でも、だからこそ裏をかいて、ということも考えられます。

ポケモン対戦はこのような読みと、読んだ結果素直な行動を取るか、裏をかいていくか、といった決断の連続です。考えに考えた結果がうまくハマったときの嬉しさは格別ですが、やられた悔しさも大変なものです(笑)。また、選択はうまくいったのに技がはずれたりして行動に失敗することもあり、一筋縄ではいかないところも楽しさです。

(4)「交代」と、パーティ全体に関わる読み

リザードン対ルカリオの対面は、どちらにも「こうすれば勝てる」という明確な勝ちパターンがありません。お互いの型により何がハマるかは変わり、読みに失敗すると、一気に形勢は不利になってしまいます。

このようなとき、対戦をするポケモントレーナーは、できるだけ情報を集めて読みの確度を上げようとします。

例えばリザードンのいるパーティで、ほかのメンバーが特殊攻撃を得意とするポケモンばかりだったら、リザードンは物理攻撃担当=メガリザードンXである可能性が高く、「りゅうのまい」を使う可能性も高いと考えられます。「まもる」を選択したときに「りゅうのまい」をされないように、また「りゅうのまい」をしたターンにうまく攻撃するように、と考える必要があります。

反対に物理攻撃を得意とするポケモンが多かったり、特性「ようりょくそ」など「ひざしがつよい」状態を活用できるポケモンがいたりしたら、メガリザードンは「Y」で、すばやさを上げる技を持っていない可能性が高いため、初手「まもる」も考えてもいいかもしれません。こうした相手ポケモンの情報は、もちろん対戦開始前に参加するポケモンを選ぶときにも演出します。

すでにバトルが何ターンか経過していたなら、相手の使ってきた技や交代したポケモンが、すべて有用な情報になります。1ターン目に出てくるリザードンはそのまま天候を変えて高火力で攻撃したい「Y」の可能性が高いと考えられますが、ほかのポケモンで「リフレクター」「ひかりのかべ」などを使い、防御態勢を整えたあとで登場するリザードンは、安全に「りゅうのまい」を使いたい「X」の可能性が高いでしょう。

リザードンとルカリオが対面し、これといった情報がないときには、ほかのポケモンに交代するのも1つの手です。どちらも型が豊富なポケモンなので「このポケモンに交代すれば安全」と簡単には言えませんが、大事なエースが活躍させる前に倒されるリスクを負うよりも、耐久力のあるポケモンに交代して攻撃を「受ける」ことで、勝ちの可能性を高められることは多いでしょう。

PGLを見てみると、ルカリオと一緒にパーティに入れられているポケモンの1番目が、カバルドンであることがわかります。カバルドンは防御力が高いので、メガリザードンXでもYでも、たいていの攻撃は1発耐えられるでしょう。さらに、特性「すなおこし」で天候を「すなあらし」に変えられるので、メガリザードンYの強みを消すことができます。また、「りゅうのまい」をしてきたメガリザードンXに対しては「あくび」を使うことで、眠ってしまう or 交代の選択を迫れます(かなり痛いダメージは食らうでしょうが)。

(5)パーティ単位で強い「構築」を作る

実は、ルカリオ&カバルドンのパーティは「カバルカ構築」とも呼ばれる有名な構築(パーティのポケモンや技の組み合わせ)です。使ったこともないのに知ったかぶりで説明しますと、カバルドンで「すなあらし」状態にしたうえで、ポケモン交代時にダメージを与える「ステルスロック」を使ったり、「あくび」で相手ポケモンを眠らせたり別のポケモンに交代させたりして、相手をかき乱したところで、ルカリオを登場させます。そして、攻撃を2段階上げる「つるぎのまい」や特攻を2段階上げる「わるだくみ」を使って、高威力の攻撃で一気に勝負を決めるというものです。

カバルカ構築のカバルドンにうまいことやられてしまったあとでリザードンとルカリオが対面した場合、リザードンのHPは「ステルスロック」で大きく削れて「しんそく」のダメージで倒される状態になっている可能性もあります。また、ルカリオを倒せる技を持つポケモンを合わせられず、「つるぎのまい」などを簡単に使われてしまい、圧倒的不利な状況になっているかもしれません。

このように、実際のポケモンバトルでは、1対1に限らずパーティ単位の構築で考え、より有利な状況を作っていくのが、根本的には重要です。パーティを決めた段階で勝負の何割かは決まっていると言え、より強いパーティ構築には多くの情報や経験が必要となります。

とはいえ、実際に対戦をやってみなければ、うまく情報も咀嚼できませんし経験も貯まりません。まずはタイプ相性に気を付けてパーティを作って対戦を始め、次に素早さを意識し……というふうに、少しずつ考えることを増やしながら強いパーティを作っていきましょう。

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このサイトの管理人

小林 祐一郎@heartlogic
息子と一緒に始めた「ブラック2・ホワイト2」で初めてポケモンに触れる。対戦を少々嗜み、好きなポケモンはコジョンド。つらい思い出の多い技は「とびひざげり」。休日はポケモンセンター周辺によく出没します。

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