ルナアーラはなぜ「がちりんポケモン」なのか? 月輪観と密教について

「ポケットモンスター ムーン」の伝説ポケモン「ルナアーラ」の分類「がちりんポケモン」が、すごく引っかかっています。「月輪」は「げつりん」とも「がちりん」とも読めるけれど、するっと読めるのは「げつりん」の方じゃないの?

心がまん丸な月だとイメージする瞑想「月輪観」

「がちりん」を辞書で引くと、多くの辞書では関連語として「月輪観」(がちりんかん)が載っています。これは密教で瞑想するときの方法「観」の一種であり、数ある「観」の中でも基本中の基本とされるものだそうです。

そして、どうやら「日輪観」(にちりんかん)というものもあるらしい(サンの「ソルガレオ」は「にちりんポケモン」)。ポケモン サン・ムーンはハワイが舞台で、世界観には密教的なものが含まれるのか!? 密教の何たるかもよくわかっていませんが、ちょっと調べてみました。

※以下、断定調で書きますが、素人がちょっと調べて強引にまとめた程度の内容だとご承知おきください。誤りの指摘があれば訂正します

「密教」とは、仏教の教えの一種です。世界の言葉や目に見えるものの中に真実があると考える「顕教」(けんぎょう)に対し、人間の言葉では表せないところに真実があると考え、それを知ろうとするのが「密教」。ゆえに修行も言語に頼らず、瞑想がメインとなります。

瞑想の手法を「観」と呼び、今のメジャーな密教では「月輪観」が基本。自分の意識は月の輪のように完全な丸であるとイメージし、その月輪を徐々に拡大し、宇宙と一体となるイメージを持つのが月輪観となります。

月輪観を終えたら、次は「阿字観」という、仏と自分と世界との結びつきをイメージする瞑想を行います。イメージの中で「観る」から「観」なのかな? この2つが現在の密教のメジャーな「観」のようで、観のための掛け軸が売られていたりもします。

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密教には「日輪観」という観もあるようですが、どうやら日輪観は日本オリジナルで、菩薩の心を描き、即身成仏を意識したものである、という指摘があるようです。資料が少なくてよくわかりません。

せっかく発売前なので「大胆予想」ということにして適当なことを書いてしまうと、トレーナーの「瞑想」的な精神的行為によって言葉の通じないポケモンとの間で新しい力を引き出す、といったことは既存のメガシンカやサトシゲッコウガの登場にも通じるでしょう。…とこじつけることもできますし、新要素として持ってくることも可能でしょう。

月と太陽の使者である2匹の伝説のポケモンは、人間と星々をどのように結びつけるのか…みたいな? ルナアーラの動画で「シャドーレイ」を放つときの丸くなった姿が、まさに月輪観! とかいう見立てもできるかもしれません。

とかいってみても全然関係ないかもしれませんけども、何か世界観の柱みたいなものが密教から採られていたら、ちょっと楽しそうです。

もっとも、ポケモンとはまさに言葉だけでは表せないところにある何かを信じることで遊べる、数値の計算結果だけでないところに何かがある気がだんだんしてくるゲームだと思うので、そういう意味ではすでに密教的なエッセンスが入っているとも言えるのかな?

▼主な参考資料
密教 – Wikipedia
高野山真言宗とは | 高野山真言宗 総本山金剛峯寺
月輪観
CiNii 論文 –  日輪観について

このサイトの管理人

小林 祐一郎@heartlogic
息子と一緒に始めた「ブラック2・ホワイト2」で初めてポケモンに触れる。対戦を少々嗜み、好きなポケモンはコジョンド。つらい思い出の多い技は「とびひざげり」。休日はポケモンセンター周辺によく出没します。

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